オステオパシーレクチャー
第9回  Dr.フライマン、他界

 

 

今年の1月23日にDr.フライマンが亡くなられました。彼女はオステオパシーの伝説であり、世界のオステオパシー界を牽引する、リーダーでした。
彼女は自分の人生をオステオパシーに捧げました。彼女は小児に関してスペシャリストでした。世界から難症例の子ども達が、彼女を頼り、彼女に治療を受けるために米国へやってきていました。
そしてオステオパシーの頭蓋テクニックの創始者のウィリアム・ガーナー・サザーランドの数少ない直弟子でした。もう残された直弟子は、エドナ・レイひとりとなってしまいました。
Dr.フライマンはDr.サザーランドに頭蓋オステオパシーを世界に広めていくことを託されていました。
日本の数少ないオステオパスも彼女から頭蓋オステオパシーを学びました。私もその中のひとりです。私は長年に渡り彼女からオステオパシーを学びました。彼女には本当に感謝しています。私にとってオステオパシーを学ぶ上で、そしてオステオパシーを実践するための良きメンターでした。
彼女がオステオパシー業界から消えることそして、もう彼女には会えないということ、悲しくもあり残念で仕方がありません。
彼女はオステオパシー界のマザー・テレサのようでした。本当に残念で仕方ありません。

御冥福を祈りたいと思います。


そしてDr.フライマンから直接習った人達は彼女の意志を受け継がなければなりません。
特に米国に行きそこで直接彼女から教えを受けた人達は彼女から教えられたものが技術だけではなく、原理と原則、そして哲学も学んだはずです。
このことは創始者、Dr.スティルから脈々と受け継がれたことです。たんなる頭蓋テクニックだけではありません。
彼女は敬虔なクリスチャンでした。日本に来日した時でも日曜日には教会に礼拝に行っていました。
彼女は信仰を持ち合わせてています。
私達が米国で彼女のコースを受けていた時、深夜に信仰について、スピリチュアルな事についても彼女から学びました。たんなる医師ではなくたんなるプラクティショナーでも無く、信仰を持ちその上でオステオパシーを実践する。
彼女の言う信仰は現世利益の事を言っているのでは無いのです。
霊的な怪しいことでもありません。

 

彼女は神を尊重し、そして神がつくった人間そこに間違いはないはずです。神のつくった人間、それは健全であり完璧です。
その人間に尊敬を持ち、そこに関わることにつけた事の喜びと…。
彼女は世の中の苦しんでいる人達に無償の愛を持って接していましたし、日々彼女はその人達だけでなく世界の平和も祈っていました。

 

彼女のワークはメカニカルに思われがちです。実際はそれだけではあらません。彼女はオステオパシーがもっと世の中に広まるようそのために科学し世の中に理解して貰えるよう…。
そしてベーシックコースではDr.サザーランドに習ったことと彼と約束をした事を忠実に守り、オステオパシーのコンセプトと頭蓋オステオパシーの基礎を教えることです。彼女はそれをベーシックコースで実践してきました。あくまでベーシックコースの中ではです。他に彼女は中級、上級と教えています。その中ではあらゆるトピックが含まれます。私は彼女から何年も習ってみんなが言うほど彼女はメカニカルな人間だとは思いません。何故ならナイトレクチャーではスピリチュアルについてのことも教えています。

 

彼女は自分の考えを押しつけません。オステオパシーの無限の可能性について説きます。彼女は現代科学の解説できることだけを説いているのではありません。まだ解析できない量子物理学的なことも含めて説いています。その量子物理学的なことを祕教的、エナジティク的に片付けている教師よりましです。彼女はその事を否定しているのではなく、安易にかたることを或る意味逆に無限の可能性をシンボル化し制限するのを戒めているだけです。決して祕教的、エナジティク的なことを否定しているのでは無いのです。

 

あるひとは彼女のコースを受けバイオダイナミクスの真似をしているといいます。そうではありません。
Dr.サザーランドの教えを基にしてますから、同じなのです。

 

Dr.サザーランドが言う一次呼吸メカニズムとはなんでしょうか?
バイオダイナミクスで言う一次呼吸メカニズムとは違うものなのでしょうか?
なぜか日本ではスピリチュアルな面が強調されすぎているきがします。
同じところから派生しているものですから同じです。

 

バイオダイナミクスの創始者、Dr.ジェラスはその理解をしやすくしてくれました。
一次呼吸メカニズムの5つの現象の理解。
支点

 

タイド

 

ポーテンシー

 

ブレス・オブ・ライフ

 

ニュートラルの概念

 

スティルネス

 

スティル・ポイント

普通にベーシックコースで習うことです。

 

CV‐4

EV‐4とはなんでしょうか?バイオダイナミクスによってあみだされたのでしょうか?
違います。名前は違いますが元々あります。

では、CV‐3、バードはどうでしょうか?元々存在します。

 

私、Dr.フライマンから直接習いました。

 

ロング・タイドについてはどうでしょうか?これはDrジェラスが作った用語ですか?
それも違います。Dr.ベッカーによるものです。

 

Dr.フライマンはあまり、ロング・タイドについて語りませんでした。何故ならDr.サザーランドはレートのことを言っていないからです。
様々なレートが存在し、それを言葉として彼女は固定化したくなかったのです。8から14のレートは一次呼吸メカニズムではありません。それはCRI です。彼女は呼吸や血管などを通る血液ね流れの波動と違うもとが存在する。
そしてその波動が人を癒します。けれど彼女はその癒やしのレートが、8から14、とは言っていません。
Dr.フルフォードに至ってはレートについては否定的です。

 

人間にしろ自然界にしろまだ解っていないことのほうが多いです。その解らない現象を説明する。それが科学だと思います。科学の理解はまだ理解されてない自然界の一部の内容のことです。これからもっと自然界の理解が深まるでしょう。
オステオパシーを科学する、人間を科学する、それが彼女のライフ・ワークでした。

日本で出版されている、Dr.マグーンの頭蓋領域のオステオパシーの第1版、これの理解をどうとるか?元々翻訳するにあたって版権ねこともあったのでしょうが、Dr.フライマンは第1版を翻訳することを薦めたのですから。そして彼女はTeaching in the science of osteopathy を翻訳することを薦めました。やっと日本で翻訳されることになったみたいですが、この本はDr.サザーランドの二週間のコースの一週間の講義録です。Dr.サザーランドやDr.フライマンやDr.ジェラスの意図する本となることを祈りたいと思います。

 

まず頭蓋テクニックを習得したかったら、バイオダイナミクスをただのエネルギー・ワークにしたくなかったら、ベーシックの40時間をまず受講するべきでしょう。もうDr.フライマンから習うことはできませんが…。残念なひとを亡くしました。

 

そして、彼女が教えた中級のクラス沢山のトピックがありました。それを一つずつ公開していきたいと思います。

 

私がDr.ジェラスに教えるように薦められた時、彼が私に聞いたことは、頭蓋のコースを1000時間をこえたかと。
彼自身、ベーシックコースを六回とっていますから…。
もちろん私は1000時間以上とっています。

 

沢山学ぶ事を教えてくれました。歯のこと目、耳、脳・神経系、栄養、循環、まだまだ沢山あります。そのための書籍も沢山あります。
いろいろ紹介していきたいと思います。